大宮に誕生!みんなで本を育てるシェア本棚「ハムブック」

近年、カフェと書店が一体となったブックカフェや宿泊ができる本屋ホテルなど、さまざまなかたちの書店がオープンし話題となっていますよね。
今回は、大宮エリアに誕生したまったく新しい”シェア型の図書館&本屋”をご紹介します。

図書館をリニューアルした施設内にそれはあった!

JR大宮駅東口から歩くこと10分。

氷川参道を抜け、氷川神社入口のすぐ右手にあるこちらの建物をご存知ですか?

ここは、2021年に旧大宮図書館をリニューアルして誕生した、商業施設とオフィスを中心とした複合施設「Bibli(ビブリ)」です。

パン屋さんやオーガニック青果物店など埼玉に馴染みの深い店舗がいくつか出店しています。

そんな話題のスポット「Bibli(ビブリ)」内に今年の4月、シェアプレイス「ハムハウス」がオープンしました。

3つのシェア(=公)が集まって「ハムハウス」

「Bibli(ビブリ)」一階の奥にひっそりと佇むこちらのスペースが「ハムハウス」です。

「ハムハウス」は、全国の公務員バイヤーたちが選んだ品が並ぶ【ハムショップ】・キッチンカー専用のシェアキッチン【ハムクック】・1棚1オーナー制の図書館&本屋【ハムブック】の3つのシェア(=公)が集まったシェアプレイスとしての運用を予定しています。

そのプロジェクトの第一弾としてオープンしたのが「ハムブック」なのです。

棚ごとにオーナーがいる"シェア本棚"

「ハムブック」には新刊棚や企画棚の他に、棚ごとにオーナーがいる”シェア本棚”というものがあります。

1棚1オーナー制としていて、なんと月額費用を支払えば誰でも本の貸し出しや販売ができるそうです。

文芸やコミック・絵本・アート本など個性豊かなタイトルが並び、オーナーの皆さんの本に対する熱い思いが伝わってきますね。

筆者もこれまでにさまざまな書店に足を運びましたが、こうして本をチョイスした人の顔が想像できる本棚は新しくてワクワクが止まりませんでした!

移動図書館の書庫室だった区画を使用

実はこの場所、元々は移動図書館の書庫室として使用されていた区画なのだそうです。

入口付近は半地下になっていて、書庫室を思わせる空間が広がっています。

また、棚板は当時使用していたものを一枚一枚取り外し、色を塗りなおして再利用したとのこと。

このように、すべてを新しく作り替えるのではなく、書庫室時代の造りを生かした空間づくりをしている点も「ハムハウス」が人を惹きつける魅力の一つなのかもしれませんね。

ここは”みんなで本を育てる”場所

「ただ本の貸し借りや購入をするだけでなく、長く続くコミュニケーションに繋がってほしい。みんなで本を育てていく感覚です」そう話してくれたのは『ハムハウス』創設者の一人でデザイナーの、直井薫子さん。

直井さんは、北浦和にあるコミュニティマンションに『CHICACU(チカク)Design Office & Bookstore』というデザイン事務所兼書店を構え、クリエイターや街の人々が集まる”住み開き”を実践しています。

「ハムブック」も、本棚をシェアすることで新たなコミュニケーションの場となっているようです。
そうした人と人との交流が本を育てることに繋がっているのですね。

また、直井さんは「大宮の街で創造する人々のはじめの一歩を応援する空間でありたい」とも語ってくださいました。

実際に来店してみると、はじめの一歩を踏み出すことの楽しさを「ハムハウス」そして「ハムブック」が体現してくれているように感じます。

新たな取り組みをし続けるその姿勢に背中を押される人も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介した「ハムブック」。
本が好き!という気持ちをシェアできる素敵な空間が広がっており、秘密基地のようでとても居心地がよかったです。

みなさんも大宮駅周辺で買い物をされる際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

ハムハウス
住所:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町2-1-1 Bibli1-11
アクセス:JR大宮駅より徒歩10分
営業時間:11:00-18:00
定休日:月曜日
Facebook:ハムハウス
Instagram:@humhaus.jp

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。