さいたま市北区の「加茂神社」は大通りに挟まれた憩いの場

忙しかったゴールデンウイークの連休が終わり、ほっと一息つきたい。そんな日は、神社へ散策しませんか?そこで、さいたま市北区にある加茂神社へ行きました。

大通り沿いとは思えないほど静かな神社はまるで異空間

場所は、JR高崎線宮原駅から徒歩13分。大通りに挟まれた場所にあるものの、中に入ると静けさがあり、まるで異空間にいるよう。散歩の途中に手を合わせて参拝すると、心がすっきりします。

敷地内には、10台程の駐車場があり、十分な駐車スペースがあります。入口の両端は「あ」「うん」の口をしたこま犬が精悍(せいかん)な顔つきでわたしたちをお出迎え。きれいに清掃されたこま犬は、大切にされてきた証拠です。

2つの鳥居がお出迎え

参道を進むと、石造り・朱色に塗られた2つの鳥居がそびえ立っています。参拝のときは、鳥居の真ん中を通らずに神様へ一礼するのがマナーらしいので、それぞれの鳥居で一礼します。

参道を進むと最初にあるのがお手水。現在、新型コロナウイルス感染症の対策として、柄杓を置いていません。ホースからポタポタと垂れる清水を使って、直接手洗いをするそうです。両手を洗い、左手に水を貯めて口をすすぎます。最後に左手を洗って完了です。

朝の参拝は心がスッキリ

清めた手で顔や髪に触れないのがマナー。気を付けながら、境内をお社へ進みます。加茂神社には、三峰神社・加茂神社2つのご本尊が祭られています。最初は加茂神社へ手を合わせます。お賽銭を入れて、二礼二拍。心静かに手を合わせてお祈りします。「朝の参拝は、心がスッキリするから不思議だな。」と思いながら、最後に一礼し、続けて三峰神社へ手を合わせ、参拝終了です。

江戸時代の浮世絵に描かれたことも

広々とした園内を回ります。近くにあった由緒を読んでみると、江戸時代の浮世絵師、渓斎英泉(けいさい えいせん)が描いた「木曾街道上尾宿」に加茂神社ののぼりが描かれている由緒正しい神社だそう。

1月1日のお正月、3月初旬の初午祭り、7月15~16日の夏祭り、10月4~5日の例祭・お日待ち、11月28日の新嘗祭の期間に神社を中心とした祭事が執り行われます。

木陰が多く朝の散策におすすめ

由緒を読んでいる最中、風が吹き、園内の木からたくさんの葉っぱが舞い落ちる。この時期、ふわふわした木の実が舞っている光景をあちこちで見かけます。

まっすぐにそびえ立つ木々が日陰になり、5月でも肌寒さを感じるほど。夏の朝は木々の日陰が涼しく感じられるので、朝の散策におすすめです。

普段の加茂神社には、神主さんがいません。そのため、御朱印集めを目的とした参拝者がおらず、静かな神社です。ですが、七五三・年末年始・夏祭りなど行事があるときは、たくさんの人が訪れます。

最後にもう一度鳥居をくぐりながらご本尊に一礼して加茂神社を後にしました。

お正月には獅子舞が舞う

帰宅してから神社の由来を調べてみると、1810年徳川幕府により建立され、別雷命(わけいかづちのみこと)を五穀豊穣・万物を生み育てる神として祭ったそうです。建物は老朽化により昭和55年に総改築し、現在の形となりました。また、お正月におはらいをすると、獅子舞がかんで邪気をはらうそうです。

普段は近隣住民のお散歩コースとして人気の場所。大通りに挟まれながら静けさが漂い、心清らかな加茂神社は、ひと息つきたいときにおすすめの場所です。

加茂神社
住所:埼玉県さいたま市北区宮原町4-8-1
アクセス:JR高崎線「宮原駅」東口から徒歩13分
電話番号:048-641-0137 (問合せ先:氷川神社)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。