四季を通じて自然がいっぱい!さいたま市北区「三貫清水緑地」

異例の梅雨明けで我が家のカブトムシは羽化しました。そろそろ虫取りシーズンが到来。という訳で、毎年夏の夜にカブトムシ・クワガタ採取をしている「三貫清水緑地」へ樹液の木を探しに行ってきました。

「三貫清水緑地」は鎌倉街道の一部

「三貫清水緑地」は、鎌倉街道の一部を担っていて、砂利道が300mほど続いています。コナラ・クヌギをはじめさまざまな樹木が生えて、さまざまな生き物が生態系を崩さずに残っている場所です。この日の気温は30℃超え。暑い中、緑地全体を見渡します。両脇に生えた木々のおかげで少しだけ涼しいです。

カブトムシが大好きな樹液たっぷりのクヌギ

最初に確認したのがクヌギ。樹液がたくさん出ていて「今年も大量の採取が期待できそう」と心に思いながら場所を覚えました。写真には納められなかったものの、既にカブトムシが木に登っていました。

毎年、夏が近づくと、夜のカブトムシ探しをしています。夜は真っ暗でライトが必須の道です。小さな子どもたちもライト片手に虫探しをしています。

近隣住民の生活を支えていた井戸

少し奥へ行くと、木々の間に井戸を発見しました。今まで気にしたことがなかったのですが、美しい水源を持つ三貫清水緑地だけあって、古い井戸があります。現在は使用できないですが「以前は近隣住民の生活を支えていたのだろう」と想像を巡らせました。

次に、緑の中を進んで行くと、虫たちが元気よく飛んでいる様子が目に飛び込んできます。アゲハチョウ・カラスアゲハ・トラフシジミなど、さまざまな種類の蝶々が元気いっぱいです。

昆虫保護を目的とした朽木

道の途中には至る所に昆虫保護を目的とした倒木が置いてあります。自然のままに置かれた倒木は、朽木となり、幼虫のエサになるそう。たくさん食べられた跡がありました。

6月にはホタルも見られる「三貫清水湧水池」

その先には、湧水をそのまま保全している地域が見えてきます。湧水へ向かって歩くと、下にイガイガしたものが見えました。栗です。この日は6月。もう栗がなっていました。「季節が進むのはとても早い」と感じながら湧水へ向かうと、多くのトンボが飛び交っています。シオカラトンボ・ハグロトンボが水辺近くで元気いっぱいでした。

湧水を保全している「三貫清水湧水池」では、毎年6月にホタルが飛んでいます。キレイな湧水にひっそりと住み着いたホタル。とてもきれいな光景です。

夏でも涼しい木陰がある

緑地をゆっくり1時間ほど散策し、昆虫や自然を堪能していたら、太陽が真上にきました。この日はとても暑く、汗をかきながら歩いたものの、木陰を散策すると少し風が吹くだけで涼を感じられて、気持ちいいです。

帰ってから詳しく調べてみると、鎌倉街道の一部で、江戸城を築いたことで有名な太田道灌(おおた どうかん)が昔この地域へ狩りにきたときに、ふるまわれたお茶の水を気に入り、ほうびとして三貫文の銭をさずけたことから「三貫清水」の名になったそう。

少し風が吹くと涼しい木陰に四季折々の自然が楽しめる「三貫清水緑地」。夏の散策にぴったりです。ぜひ行ってみてください。

三貫清水緑地
住所:埼玉県さいたま市北区奈良町57-1
アクセス:
JR川越線日進駅北口から徒歩約22分
JR高崎線宮原駅西口から徒歩約14分
埼玉新都市交通伊奈線東宮原駅から徒歩26分
電話番号:048-623-0505(問合せ先:三橋総合公園)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。